土研のひと(菊田総括主任研究員の場合)
所属
寒地保全技術研究グループ
耐寒材料チーム【出向中】

菊田総括主任研究員

(1997年採用)

業務内容

国土交通省の地方機関などで行政職(技官)として勤務した後、2015年から土木研究所に出向し、寒地土木研究所で勤務しています。
チームの研究や予算管理のほか、技術的な外部委員会への参加や研修講師、技術相談・施設見学の対応と、多岐にわたる業務を担当しています。
チームにはコンクリート構造物の維持管理や耐久性向上に関する研究分野で第一人者として活躍しているベテラン研究員から若手研究員まで多様なメンバーが在籍し、日々刺激を受けながら自分自身の成長も感じています。

主な研究対象は、寒冷環境下のコンクリート構造物
外部での職員研修講師

社会への貢献を実感

日々の研究業務が、日常生活や経済活動を支える社会インフラの整備や維持管理に関する技術の発展に寄与しており、社会貢献を実感できます。

中でも印象深いのは、コンクリートに関する世界最大の国際組織であるfib(国際コンクリート連合)の委員として同組織が発行している技術資料(fib Model Code for Concrete Structures)の改訂に参画したことです。
土木研究所の研究成果や知見が各国の委員たちにも認められて同技術資料に反映され、国際社会に貢献できる意義深いものでした。
fibミーティングの様子

もちろん家族の時間も大切に

寒地土木研究所は札幌都心部から地下鉄で10分足らずの自然豊かな豊平川のほとりにあります。

夏は自転車、冬は徒歩で豊平川を超えて快適に通勤しています。 息子が通っている幼稚園も職場から徒歩数分の場所ですので、保護者参観等の行事の際は業務の調整をしながら年次有給休暇を使って幼稚園へ赴いています。
基本的には暦通りの勤務ですので、休日は家族で公園や水族館に出かけたり、ランチを食べに行ったりしており、家族サービスに励む普通のお父さんです。
豊平川に架かる幌平橋周辺

ある一日のスケジュール

  • 08:30
    出社
  • デスクワーク

    天気のいい日は自転車で出勤。自席でコーヒーを飲みながらまずはメールのチェック。夜中のうちに海外の大学教授からメールが入っていたため、次回委員会に向けた資料作成の見通しについて返信。

    チーム打合せ
    チームの研究のために必要な設備について来年度以降の予算要求の方針について意見交換。大規模な実験を計画的に実施していくためには、設備投資や施設のメンテナンスも計画的に行っていく必要があります。
    ▲構外実験施設(暴露試験場)
    緊急対応

    稼働中の実験設備にエラーが発生!実験データに影響が出るおそれがあるため、ただちにメンテナンス業者に連絡を取り、点検を依頼。幸い応急処置で復旧したものの、再発の恐れがあるため本格修理のスケジュールや費用について打合せ。
    この日は弁当を買って自席で昼食をとりました。

  • 12:00

    昼食
  • 対外対応(打合せ)

    コンクリートの維持管理に関する委員会について、共同運営のコンサルタント担当者と打合せ。新型コロナウィルスの影響で活動が停滞していたため、Web会議を主体とした活動に切り替えて継続していくことに。

    技術相談

    技術相談の対応。民間の施行業者からコンクリートの耐久性を高める工法の施工方法について問い合わせがあったため、知見がある研究員と回答について協議。行政機関や研究機関からも技術的な相談が数多く寄せられます。

    施設見学の対応
    この日は韓国の大学生と教授がいらっしゃいました。
    他では見られない大規模かつ高性能な実験設備を数多く保有しているため、建設業関係者をはじめ国内外の研究機関や行政機関などから見学や視察に訪れます。
    息子からLINE連絡「お父さんとお風呂希望」。今日はこの辺で失礼します。
    ▲見学者に実験設備の解説
  • 17:15頃

    退社