研究所について

災害支援活動情報(平成22年度以前)

平成22年度以前の寒地土木研究所の災害支援活動についてお伝えします。

平成22年7月29日低気圧による大雨に伴う災害対策支援 ~積丹町、神恵内村、泊村、余市町、増毛町~

平成22年7月27日から30日にかけて北海道付近では低気圧により激しい雨が降りました。特に29日には日本海側を中心に大雨となり、各地で観測史上最多を記録しました。

北海道内では国道7路線が通行止めとなり、国道を管理する国土交通省北海道開発局からの現地調査・点検の要請を受け、災害現場に緊急出動しました。


平成22年7月29日低気圧による大雨に伴う災害対策支援の様子

平成22年2月27日に発生したチリ中部沿岸の地震に伴う新釧路川における樋門周辺の津波の河川遡上速報

日本時間の2010年2月27日15時34分頃、チリ中部沿岸においてM8.8の地震が発生し、この地震に伴う津波の河川遡上について、新釧路川を対象に津波来襲の前後で写真撮影を実施しました。

調査の結果、新釧路川においては、津波前後で大きな変化は確認されなかったが、樋門周辺については、堤外地の吐き口水路および堤内地の呑み口水路の周辺で河氷の上を水が走った痕跡が確認されました。


平成22年2月27日に発生したチリ中部沿岸の地震に伴う新釧路川における樋門周辺の津波の河川遡上時の写真

平成19年小樽市朝里川温泉地所内土砂流災害の現地調査

平成19年4月30日、小樽市朝里川温泉地所内の朝里川左支川谷頭部において発生した土砂流災害の現状把握及び、今後の復旧作業の技術支援を目的に北海道小樽土木現業所と連携して現地調査を行いました。


平成19年小樽市朝里川温泉地所内土砂流災害の現地調査当時の現場写真

平成18年佐呂間町竜巻災害被害調査

平成18年11月7日に佐呂間町若佐地区で発生した竜巻災害の被害状況の把握及び技術支援を目的に一般国道333号で道路附属物等の被害調査を行い、その後、土木学会竜巻緊急災害調査団メンバーとして参加しました。


平成18年佐呂間町竜巻災害被害調査当時の現地被害の様子

平成16年スマトラ大地震・インド洋津波被害調査

平成16年12月26日のスマトラ沖地震に伴い発生した大規模津波はインド洋沿岸諸国に甚大な被害を与えました。当研究所は文部科学省科学技術振興調整費による政府調査団のメンバーとして研究員を派遣し、津波の河川遡上とそれに伴う河川構造物の被災状況をスリランカ東海岸地域において調査を行いました。現地調査の結果、河口形状が津波の河川遡上に対して影響する可能性が高いこと、橋梁被災に関しては、橋台部が弱点となり破壊に至ったと考えられる事例が多いことが分かりました。

平成16年スマトラ大地震・インド洋津波被害調査当時の職員の活動の様子

平成16年台風18号による大森大橋被害調査

平成16年9月、台風18号による大森大橋被害状況について北海道開発局からの要請を受けて、大森大橋及び隣接する覆道や道路の被災状況を調査しました。大森大橋は主桁の一部が落橋するとともに、橋脚には傾斜とともにズレが生じ、破壊面では鉄筋が破断するなどの被害が確認されました。

平成16年台風18号による大森大橋被害の様子

平成15年十勝沖地震の現地調査

平成15年十勝沖地震の被害状況の把握及び今後の復旧作業の技術支援を目的に、現地調査を実施しました。日高(えりも)、帯広及び釧路方面では道路などの被害調査、札幌市清田区では液状化調査を行いました。被害のほとんどは盛土区間に発生。調査箇所のひとつである一般国道336号(大樹町当縁~豊頃町長節間)では、路面陥没やのり肩の沈下が見られました。

平成15年十勝沖地震の現地被害路面の様子

平成15年台風10号による沙流川流域の被害調査

平成15年8月、台風10号による被害状況を調査しました。二風谷ダム、沙流川及び額平川で、大規模な土砂流出や流木が原因とみられる橋脚の傾斜、橋桁の流失などが確認されました。

平成15年台風10号による沙流川流域の被害調査当時の現地被害の様子

平成13年一般国道333号北見市北陽土砂崩落災害の現地調査

平成13年10月に発生した北見市北陽土砂災害の被害状況の把握、崩落原因の調査及び復旧対策の検討を目的に、現地調査を実施しました。
その結果、崩落箇所は常呂帯といわれる複雑な地質で、これまでに報告がされていない比較的緩やかな斜面で崩壊が発生していることが確認されたことから、災害発生防止に向けて斜面崩壊危険度評価をはじめとした調査研究を実施しています。

平成13年一般国道333号北見市北陽土砂崩落災害の現地調査の様子